自然の贈り物




 ご存知の方も多いと思いますが、人間の50〜70パーセントが「水」からできています。また、地球も「水の惑星」と呼ばれるほど、水が豊富な惑星です。実際、この水が、生命を育み、進化させてきました。

 実際、人類すべて、水がないことには生きていけないのですが、その水に対する諸問題が近年、顕著に報道されていますね。

 河川の水質汚染、海洋の廃棄ゴミ、異常気象による水害、等など解決せねばならない問題はたくさんありますが、ここ、「3E-SYSTEM」のコンセプトから、井戸というキーワードで地球からの贈り物を少し論じてみたいと思います。




みなさんは、「井戸水」というキーワードから何を思い浮かべられます?

まずは、さっと思い浮かぶイメージとして

 1・ミネラル豊富

 2・夏は冷たく、冬暖かい

 3・水代がタダ

なんて、あげられますね。
 地下水は、ミネラル豊富です。実は地下水のほとんどは、天水 雨水が地下に浸透したものです。その浸透経路は、井戸を開発した場所で、直接染み込んだりするものもありますが、川を流れていくうちに徐々に染み込んだものが大多数です。

 地表水(川)の流速は、比較的早く、日本では、数日以内で、海に流れ出てしまいます。しかし、地下水は、はやいものであれば、1日あたり、地下を数メートル流れますが、普通は、1日数センチ程度の流れの速度です。また、土圧と言われる圧力もかかります。地上からの、土や石の重さが、圧力としてかかるということです。そのような圧力が、かかるということは、強制的にミネラルをとかしこんでいるのと同じです。

(これが、もっと深くなると温泉になりますね。温泉の件、詳しく知りたい方は、くまたのHPをご覧ください。)



 また、あくまでも一般的な話ですが、日本では、地下2〜3mの深さを超えたら、基本的には、恒温層で、15〜20℃くらいの温度があります。そこから湧出する地下水は、冬暖かく、夏に冷たい・・・・真夏に井戸水でスイカを冷やした、なんて経験は御有りの方は結構お見えになると思います。
 そんな井戸水は、結構色々な場所にあります。実は、携帯電話の電波が届く範囲より広い範囲に分布しているとおもいます。昔々、人々は河川の近く、もしくは、井戸水が豊富にある場所に居をかまえました。

 信じられないかもしれませんが、多くの人が住んでいる場所には、地表のそんなに深くない部分に大量の地下水があります。もちろん例外はありますが、一般的な家庭が利用するには、十分満足できるような地下水があるのは、普通です。

 ただ、文明が進化し、水道が普及するに従って、その井戸水は使われなくなり、また、記憶からも、捨てさられる存在になってしまいました。




ハイテク(HIGH TECHNOLOGY)とローテク(LOW TECHNOLOGY)


 日本では、1950年代〜80年代にかけて、水道の普及工事が急ピッチで進められました。
(厚生労働省の資料はこちら

 水道の普及は、安全な安心な水を、手軽に得ることができ、人間として健康的な生活を維持するのに大変役に立ちました。とくに清潔を維持できるようになり、日本人の平均余命がこの時期、続伸したのは、この水道事業の発展のおかげだということができると思います。

  そして、古くから利用されてきた、各家庭や集落にあった井戸は、水道の普及に従い、ポンプが故障したのがきっかけで、そのまま見捨てられたり、衛生的な問題を指摘され、使われないようになってしまいました。

佐賀東部水道企業団のHPより引用

 しかし、いいことばかりではありませんでした。その水道事業が進むに従い、人間の住むところに、供給するため、網の目のような地下配管が施工埋設され、一般人の管理できない範囲になってしまいました。この水道事業は、専門の人間に依る「ハイテク」で管理されないと、「大きな不便」を引き起こします。

 たとえば、水道管の予期せぬ破損で、周辺一帯が一時給水ストップ、という程度の事故は多々あります。それが、予期されていたのですが、大規模で発生したのが、平成7年の1月に発生した、「阪神大震災」でした。その大震災による被害は、126万世帯が断水したという記録が残っております。
 いくら法令によって、水道管の分岐地点にバルブが設置してあり、水道管の破裂が発生し、水道管の漏れ対策用に各地域毎に管理できるようになっていても、地下埋設管の破裂個所を探し出し、修理するのに、どれだけ時間がかかるか?

 生活に必要な、「ライフライン」もともと、「命綱」という意味ですが、日本では、電気・ガス・水道、電話などの供給するための「線」を指します。それらは、線でつながれているため、車や手で運ばなくてもいいという便利な半面、「切れる」「断線する」可能性があります。

 そんなもの、またすぐに接続すればいいじゃないという話はあります。確かにそうですが、60cm〜1mの深さに埋設されている水道管の破損個所を探して、一つずつ直していく作業は、結構大変で、阪神淡路大震災では、一番長い期間断水したのは、90日という記録があります。

 うまくいけば、1週間〜2週間で、水道は戻るでしょう。でも、その期間は、どうやってお過ごしになられます?

 最も問題になるのは、風呂とトイレです。トイレに排便があっても、水がなければ、流すことができません。その水は、飲料水ではなくていいのです。多少汚れていてもいいのです。

(震災の時には、近くの川に、バケツで水を汲みに行くという人もお見えになったそうです。)




 そんなときに、重要となるのが、ローテクの井戸なのです。そんな地球と自然に感謝して、井戸水を利用するということも、生活の一部であってもいいのではないでしょうか?

 もし、水質がある程度良ければ、井戸は、普段の生活でも利用可能です。地球からの、自然からの贈り物というには、おこがましいかもしれませんが、あなたの家の地下にもある自然を利用し、災害対策としてみるのも有効な策だと思います。

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